モンパルナスのカフェ「ル・ドーム」

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日記 『ヨーロッパ浮わ気ドライブ』でも、しばしば登場するモンパルナスのカフェLe Dôme(ル・ドーム)。
このカフェはパリのメトロ4号線の駅「Vivin」(ババン)のすぐ近くにあり、1897年の創業。
1920年代はジャン・コクトーや藤田嗣治(レオナール藤田)、モディリアーニ、ピカソというエコール・ド・パリの画家たちやサルトルやボーヴォワールという実存主義者が、このカフェに集っていました。

ル・ドームのあるババン駅付近はモンパルナス大通りとラスパイユ大通りが交差地点する、華やかな土地柄。
界隈にはル・ドームの他、有名カフェが点在しています。カフェ・ロトンド、クーポールなどなど。

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レ・ザネ・フォル(狂騒の時代)といわれた1920年代は、パリの美術市場が盛り上がり、各国の美術収集家たち(主には禁酒法時代のアメリカからやってきた富裕層の米国人)がこぞって、この街に集まっていた芸術家たちの作品を大量購入した時代でした。
このことがきっかけで、それまで貧しい暮らしをおくっていた芸術家たちの懐は潤うことに。才能が認められ、経済的にも成功した彼らはモンパルナスに夜な夜な繰り出してはどんちゃん騒ぎの日々を送るようになりました。

ちなみに、ウディ・アレン監督の映画『ミッドナイト・イン・パリ』は、この狂騒の時代のパリが舞台。フィッツジェラルドやジョセフィン・ベーカー、ピカソ、ヘミングウェイなどの芸術家たちが、きらびやかな喧騒の時代を過ごしていた様子が描かれています。

1920年代に才能を見出された芸術家たちが好んで通ったのが、ル・ドームやをはじめとするババン駅付近のカフェやサロン。
かつて、多くの芸術家を引き寄せたル・ドームは現在、魚料理で有名なレストランとしても知られています。

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