水彩画家の鈴木新(すずきあらた)さんと奥様の薫さんは昨年、イタリア・トスカーナ地方にスケッチ旅行をされました。
おふたりはフィレンツェでフィアットを借り、7月の青い空の下、トスカーナ各地をクルマを走らせ、その町その町で個性豊かな貌をみせる、素晴らしい景観を巡ってこられました。
薫さんより、トスカーナをドライブ旅行する際のアドバイスをご寄稿いただきました。
2回にわたってお届けします。
イタリア旅行(2015/7/16-7/26)では、7/19-7/24迄レンタカーでトスカーナ地方を周る体験をしましたが、幾つか気付いたことをお伝えします。
イタリアの田舎道は、本当に美しく、車も少ないので大変快適なドライブでした。
バス旅とは違って好きなところに車を停めて風景を愛でる、そんなひと時を味わいました。
ひまわり満開の田舎道。こんなところに、村があるの?と思うと、突然山の中に集落があったりと、驚きと感動がいっぱいの時間でした。
泊まったホテルも道路を除き、360度ワイン畑に囲まれた丘の上にあり、車が無ければ訪れることが出来ない場所にありました。
灯りの少ないホテルでは満天の星を眺めることが出来たり、ツアーとは一味違った旅ができました。
レンタカーでイタリアを周ってみたいと考える方に少しでもお役にたてればと思い記載しました。
皆様の旅が快適なものであることを心より祈っております。
【鉄則その①】レンタカーを借りる際は、空港の方が見つけやすい
今回の旅は、フィレンツェで滞在した後、レンタカーを借りて郊外をドライブしました。
土地勘が無い為、駅周辺に一番近いところと思い日本で手配しましたが、実際にフィレンツェ滞在中に歩いた際には、駅周辺にはレンタカーらしい表示は見つからない。
改めてホテルで細かな地図で探してみると、サンタ・ノヴェラ駅から徒歩10分位の裏通りにある模様です。
あらかじめ、散歩がてらレンタカーオフィスを見つけていましたので、当日スムーズにタクシーで向かえました。
何も調べていないと、例えタクシーが正しく走ったとしても一方通行が多いので、どこに連れて行かれるか分からない恐怖に襲われたと思います。
なぜなら、レンタカーオフィスは、看板も小さな表示でしたし、実際に車が置いてある場所は他のビルのガレージだったのからです。
→「空港周辺で借りる方が、レンタカー屋の場所が分かり易い」
フィレンツェで利用した営業所:Florence – Via Borgo Ognissanti 137/R,Florence,Italy
電話番号:+39 055 2398205
営業時間 :(Seasonal Location) Apr to Oct: Mo-Sa 0800-1900, Su 0800-1300 // Nov to Mar: Mo-Fr 0800-1900, Sa-Su 0800-1300
スケッチ旅行の相棒。トスカーナ各地を巡ったFIAT
【鉄則その②】予約していた内容よりグレードアップを薦められても、断るべし
事務所で契約内容を確認していると担当の女性の顔が青ざめている。
平静を装いながら、「追加料金は多少発生するが、車のグレードアップをしませんか?」と薦めてきました。
一瞬心がなびきましたが、イタリアは道路も狭いので、グレードアップされても車が大きくなると運転がしにくい。なので、断りました。
手続が終わり、ガレージの車に向かうと、私たちが乗る予定だった車には既に外国人が座っています。
頭が「?」となったのですが、鍵を見るとグレードアップされた大きさの車のナンバーが記載されています。
ははぁ~ん。先ほどの彼女の青ざめた顔の理由が分かりました。
でも、「No」と答えていたお陰で、.料金は契約通りの安いままで、車はグレードアップ。しかも、新しい車種を借りることができました。
本来借りる予定の車は、かなり癖が強いらしく、エンジンの吹かす音が悪く、エンジンがかかるまで悪戦苦闘している模様。
大きすぎない程度の車でしたので、車中は広いしラッキーでした。
→「グレードアップを薦められても断った場合には、契約の料金で条件が良くなる可能性もある」
【鉄則その③】契約内容はシビアにチェックするべし
車を借りる際には、保険、ガソリンを返す条件、等諸々の説明を受けました。
かなりの早口で、しかも巻き舌。私の英語力も足りないことがありますが、100%理解しないまま、契約を終了して鍵を渡されました。
車を借りた後、走り始めて、だいぶ落ち着いた頃に、契約書を見ると、「FPO」という表示がある。
ガソリンについての条項でしたが、詳細を知らずに「YES」と言ってしまったみたい・・・。
時、既に遅し。契約書をきちんと見ながら、分からない内容は確認することをしなかった自分の責任ですが、途中で、ガソリンを満タンにするかどうかで、
家人と、もめたのが馬鹿らしい出来事でした。
→「理解しない内は契約を完了させない」
≪「FPO(返却時の給油不要)」≫
燃料を事前に購入する制度で、燃料タンクが空の状態で返却しても燃料代の追加請求は発生しない。返却前の給油作業が省ける便利な制度。
ただし使用しない燃料分については、たとえ返却時に満タンの状態であっても返金には応じられないので、注意が必要。
出来るだけ、空の状態で返却する方が得です。
≪返却時の給油状況について≫
オプションで「FPO」と言われたら、給油の時間があるかないかで、判断します。「FPO」と答えたからには、しっかりと使い切りましょう。
(文・写真 小根山薫)
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