本の感想

日記 『ヨーロッパ浮わ気ドライブ』を読まれた方からの感想を紹介します。

●1960年のヨーロッパ1人旅の経験が、会社の海外展開の礎に
実は私も1960年に、25才でヨーロッパへ2ヶ月の旅に参りました。
会社で購入したドイツの工作機の検収目的とポルトガルにいた友人(高校で共に水泳部にいたY君)に逢いに行く旅でした。
行きの飛行機は北回りのプロペラ機で、アンカレッジ経由でハンブルクに降りました。

レーパーバーンの「かざり窓」に驚き、パンとソーセージの美味しさを発見しました。
ヨーロッパで唯一の日本料理店に行きましたが、スイスのホテルで偶然逢ったT社の社長が「英国まわりで来たが、日本料理が食べたくて仕方がない」との事で、紹介してあげました。

ドイツではVWの工場に驚き、スイスではホームレスのいない国だと、うらやましくなったりして、友人のいるポルトガルに着き、約1ヶ月のポルトガル、スペインを経験しました。
帰りはローマオリンピック後のローマ、ポンペイを見て友人と2人で帰国した事を思い出しながら、水馬先輩の日記を楽しく読ませていただきました。

当時の外貨事情の苦労、初めての飛行機1人旅行の心細さ、ヨーロッパの文化、生活様式等々、全く同じ経験をもち、なつかしく思い出した所です。

又、社員を海外へ派遣される制度を設けられたとの事でしたが、私も帰国後、出来るだけ多くの社員を海外に勉強のため派遣し、当社の海外展開の基になったと喜んでいます。(T.U)

●『ヨーロッパ浮わ気ドライブ』の生きるヒント
1957年にヨーロッパを旅し、なんと56年の歳月を経て、ようやく世に出た奇跡の日記です。
生きるヒント
☆戦後の広島でカラオケ大会を企画し、出演者からは出演料を、見に来る人からは入場料をいただくというアイディア→一夜にしてみづま工房の創業資金に。
☆水馬義輝氏が娘に日頃から言っていた「いつも本物を見るよう努力しなさい。そうすることによって良いものと、そうでないものの見分けがつくようになるから」という言葉。(Y.U)

●人生最高の師、水馬義輝
若き日のバイタリティあふれる社長の姿が目に浮かんできます。
経済、社会、文化、芸術、大衆。幅広い分野での卓越した指導者で有り、人間味あふれる人格は常に私達が目標といたしますが、とても追い付けるもので有りません。
私の人生の最高の師として尊い続けております。(S.W)

●広電の窓上広告の考案者
日記『ヨーロッパ浮わ気ドライブ』を読ませてもらいました。ほんまに、すごいとしか言えません。
戦後10年過ぎに海外に出掛ける事が、困難な時に。みづま工房に勤めていた時に、この旅の事を聞きたかったです。
几帳面に、ガソリン、食事、コーヒーの金額や手書きされた地図を細やかに、記録されている事に、頭が下がりました。
読んでいて、水馬社長が通った所を45年過ぎエッフェル塔からシャンゼリゼを歩いて凱旋門の前に行ったことを思い出しました。

ところで、みづま工房に勤めていた時、社長から「広電の電車の窓上広告を出せるようにしたけれど、だれも広告をとってこん。広告をとってきて欲しい」と言われ、ある会社に売り込んだことがあります。1979年頃の話です。
何回営業に行っても難しいようで、諦めていたら、その会社から連絡があり「取引先に同行してほしい」とのこと。その結果、広告がとれました。
それは時計の広告でした。車両は10台ぐらい。1両に4面掲載の広告を付けて、市内を走る電車が目立って、いい気持ちでした。
この広島の路面電車の窓上広告を考えたのは、水馬社長だと思います。
付録の「ヨーロッパ広告観察ノート」の電車の車体広告(スウェーデン、P156)の写真を見て思い出しました。(T.D)

LINEで送る