水彩画家の鈴木新さんご夫妻がクルマで巡ったトスカーナ地方。現地のレンタカーと道路事情について。前回からの続きです。
【鉄則その④】ナビゲーション任せはいけない
かなり昔は、道路地図と格闘しながら、行き先を見つけましたが、今はナビゲーションという便利なものができました。
今回の旅より少し前に車を借りた時に利用した日本語を話すナビゲーションは、「道なりに進む」という言葉がなく、「右折」とか「左折」という言葉で話してくれました。なので、ゆるいカーブの道で右折する道路は見つから無いので、かなり戸惑う経験がありました。
しかし、現在は日本語ナビゲーションはレンタカーの営業所には無く、私たちが薦められたのは中国語のナビゲーション。
漢字は分かっても、中国語は学んでいませんので、「右折か、左折か」また、行き先を見つけることもできないと思い、英語のナビゲーションを設定してもらいました。
地名さえ分かっていますと、結構、便利に使えます。でも、ものすごくマイナーな場所は、通り名まで出てこない場合もあります。
私達も、旅の後半でナビゲーションの「GPS」という操作で宿泊先の場所を見つけることが出来ることを発見しました。
「Locanda Le Piazze」というホテルを見つける際に、地名ではどうしても見つからないので、GPSを利用することにしました。
かなり、明るいうちに宿へ到着できると思っていたものの、前日に泊まったサンジャミニャーノのホテルのすぐ近くに来ていることに…。
いくらホテルの場所が分かりにくいと言っても、そんなにサンジャミニャーノに近いはずは無いなぁと思っていましたが、GPSで設定した目的地に到着しました。
ところが、そこは全然違うホテル名でした。なんと、GPSを入力する際、番号の打ち間違いをしていたみたいです。
「あぁ~あ!」と思った時には、時既に遅し。そこで改めて全神経を集めてGPS入力に挑んだところ、そこからは約1時間かかることが判明しました。貴重な旅時間の無駄遣いです。
→「ナビゲーターの行き先入力には、全力注意をするべし」
苦労してたどり着いたLocanda Le Piazzeのプールサイドの向こうに、トスカーナの美しい田園風景が広がる
【鉄則その⑤】街の中にある「○」表示には注意!
街の入り口に「○」の表示がある場合、そこは「住民か、予め許可を受けた人のみ入れる場所」です。
出発前にそのことは調べていて、運転手にも要注意を促していたつもりでした。
しかし、目的地を探しながら、うろうろしていますと、なんと、しっかりと侵入しているではありませんか!
そんな体験が2~3回。「ゴキブリホイホイ」に吸い寄せられるような、単純な私達です。
後から、罰金にかかる事務手数料がレンタカー会社経由でカードから引き落とされたことは言うまでもありません。
これから、別途罰金が送付されると思います。トホホな体験です。
必ず監視カメラは見ています。
→「街の入り口に「○」表示は、「×」と思うべし」
イタリア観光都市 一般車両乗り入れ禁止地区 “ZTL” のご案内
イタリア国内の多くの観光都市は、旧市街・歴史地区に ZTL (Zona Traffico Limitato) と呼ばれる、タクシーなどの商業車や居住者以外の車両乗り入れを禁止している地区があります。その地区内に侵入すると、道路各所に備え付けられたカメラにて写真を撮られ、登録車以外の車両に対しては違反金が請求されます。
車両がレンタカーの場合には、取り締まり機関からレンタカー会社は運転者の連絡先の問い合わせを受けます。その際の事務手数料を、契約書に記載されたクレジットカードに後日イタリア・ハーツ社より請求させていただきます。なお違反金の請求書は、取り締まり機関から運転者に対して直接送付されます。
ローマ、フィレンツェ、ミラノ、ナポリ、ボローニャ、ピサなどの代表的な観光都市をはじめ、都市の規模にかかわらず観光客の多い都市や環境に配慮した都市にはZTLが制定されているようです。訪問先の都市についてあらかじめZTLの情報を是非ご確認ください。
(ハーツレンタカーサイトより引用)
【鉄則その⑥】スピード違反には要注意!
イタリアの運転はかなり荒いです。高速道路等は、調子に乗っているとすぐにスピードがオーバーします。一般道路でも同じです。
しかも、監視カメラは高速道路だけでなく、至る所に設置されています。
今回借りたナビゲーターはかなり賢く、監視カメラの場所を教えてくれました。
監視カメラの50メートル近くになるとアラームで注意を促してくれます。
結構、短い距離で設置されている場合もあるので、スピード違反のアラームが無くいい気になってかっ飛ばして運転していたら、罰金はどこまで跳ね上がったかと思うと、ヒヤリとします。
→「ナビゲーターが無い場合には、スピード監視カメラはどこでも見ていると思え!」
≪法定制限速度は?≫
自動車の場合、高速道路で時速130㎞、主要幹線道路では時速110㎞、副幹線道路は時速90km、居住地一般道路は速度50㎞となります。一部例外で70kmまで認められる居住地区もあります。
【鉄則その⑦】駐車場に車を置いて離れる時は、貴重品を目に見えるところに置かない。
トスカーナ地方には、切りたった山にへばり付くような場所にある美しい村も沢山あります。そのような場所では、家を建てるのが精いっぱいです。
車が置けるとしても住民に限ります。旅人が車を停める場合は、山の下の方の駐車場だったりします。
人の気配も無い駐車場もありますので、遠く離れていても目的地まで歩く心構えと盗難対策には注意を怠らない様にしてください。
どんなに安心に見えても、安全への心構えは忘れてはいけません。
→「誰もいないと思っていても、安全確保の心を忘れない!」
(文・写真 小根山薫)
関連記事
グレードアップをすすめられた時は? トスカーナのレンタカー&道路事情指南1
ヨーロッパの景観を水彩画で表現。水彩画家・鈴木新さん
『日記 ヨーロッパ浮わ気ドライブ: 広告マンがクルマで走った1957年の欧州』のfacebookはこちらから。
1件のコメント
コメントはできません。